発熱と関節痛の症状があらわれるのはなぜ? medical column
- TOP
- 発熱と関節痛の症状があらわれるのはなぜ?
発熱と関節痛の症状があらわれるのはなぜ?
発熱を起こす病気としては、インフルエンザや風邪が身近でしょう。例えばインフルエンザの主な症状としては、発熱以外に頭痛や鼻水、咳や喉の痛み、関節痛や筋肉痛といった症状も挙げられます。インフルエンザで咳や喉の痛みといった症状があらわれるのは、自然のように思えますが、関節痛や筋肉痛といった症状はなぜ起こるのか疑問に思われる方もいるかと思います。
そこで今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より「発熱と関節痛の症状があらわれるのはなぜか?」という点をテーマにお届けしていきます。

発熱を起こす病気について
発熱を起こす病気として、冒頭ではインフルエンザと風邪を挙げました。実は関節痛や筋肉痛は、インフルエンザだけでなく風邪でも起こる場合があります。この、関節痛や筋肉痛が起こる原因にはプロスタグランジンというものが関わっていますので、続いて発熱と併せて関節痛や筋肉痛が起こる原因について見ていきましょう。
関節痛や筋肉痛が起こる原因とは?
先ほど少し登場したプロスタグランジンというのは、体に侵入したウイルスを退治するために分泌される物質であり、発熱や痛みを引き起こす働きを持っています。ですので、熱の症状と併せて関節痛や筋肉痛が現れるのは、同じ物質がそれらに影響を及ぼしていると言えます。また、体温の上昇や炎症はそれ自体が問題のように思えますが、実は体を守るために機能しています。
プロスタグランジンの役割
プロスタグランジンは、炎症反応を起こして病原体が全身へ拡大しないようにする役割があります。ただし、痛みや熱の原因となる物質が体を守る役割があるとは言え、辛い場合もあるかと思います。そのような場合は、プロスタグランジンの体内での合成を抑えるイブプロフェンなどの解熱鎮痛剤が用いられます。
関節痛を起こす病気について
関節痛を起こす病気は、もちろん風邪やインフルエンザだけではありませんので、その他の病気についても見ていきましょう。
感染性関節炎
感染性関節炎は、病原微生物が直接間接内に侵入することで起こる関節炎であり、通常は細菌感染が原因となります。症状のあらわれている関節はひどい痛みがあり、熱感や発赤が生じることもあります。
痛風
突然の激しい痛みを起こす痛風ですが、ひざや足首、親指の付け根やアキレス腱といった部位に痛風発作がおこりやすくなっています。痛風が起こるのは足が多いですが、痛みが起きるのは一度に一ヶ所だけがほとんどです。ちなみに、痛風発作は痛風関節炎とも呼ばれています。
関節リウマチ
関節リウマチは、免疫の異常により関節に炎症が起こって痛みを感じたり、関節が変形してしまう場合がある病気です。関節リウマチは、手やひじ、肩やひざなどさまざまな関節に症状があらわれます。また、症状は関節の痛みや変形だけでなく、熱を生じることもあります。
関節痛の要因について
関節の痛みは上記で挙げた病気によるものもありますが、もちろん加齢によっても引き起こされるものです。関節軟骨には、ヒアルロン酸やコンドロイチンといった成分が含まれており、加齢によってこれらの成分は減少してしまいます。
まとめ:発熱と関節痛の症状があらわれるのはなぜ?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・プロスタグランジンは、体に侵入したウイルスを退治するために分泌される物質である
・プロスタグランジンは、発熱や痛みを引き起こす働きを持っている
・症状が重たい場合などではイブプロフェンなどの解熱鎮痛剤が用いられる
・関節痛を引き起こす病気としては、感染性関節炎や関節リウマチなどが挙げられる
以上の点が重要なポイントでした。関節の痛みや発熱は体を守るための反応ではあるものの、それ自体が不快に感じられるものです。辛い症状にお悩みであれば、一度受診することをおすすめします。