偽痛風とは?発熱・運動時痛などの症状や原因について medical column
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偽痛風とは?発熱・運動時痛などの症状や原因について
痛風は耳にされたことがあるかと思いますが、偽痛風については耳にしたことがないという方は多いのではないでしょうか?偽痛風は痛風に”偽”という文字が付いている通り痛風に似た発作が起こります。
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より「偽痛風」をテーマにお届けしていきますので、ぜひご覧ください。

痛風とは?
痛風の痛みを正確には痛風発作といい、尿酸の結晶が関節に沈着することで起こります。痛風発作は強い痛みがあり、前日まで何もなかったとしても、突然症状があらわれます。症状としては、とにかく激痛で熱をもっている、赤く腫れるといったものが挙げられます。
関節炎の起こりやすい場所としては、足首・足の甲・膝・手首・ひじ・足の親指の付け根となっています。痛風が起こった時に揉んだり温めたり、無理に歩き回ると逆効果であり、痛みは1週間~2週間程度で治ります。
偽痛風とは?
偽痛風は発作の症状が痛風の発作に似ていることから名づけられた病気で、関節にピロリン酸カルシウムという石灰分の血症がたまって痛風のような強い関節炎が起こります。また、結晶が沈着している状態をピロリン酸カルシウム結晶沈着症といいます。痛風の場合は、尿酸結晶によるものですので、別の原因となっています。
偽痛風の原因とは?
偽痛風の原因はピロリン酸カルシウムであることは前項でお伝えしましたが、なぜピロリン酸カルシウムが関節にできるかはわかっていません。しかし、この結晶は関節の損傷がある方や、さまざまな臓器や組織に異常なタンパク質が蓄積している方、血液中のカルシウム濃度が異常に高い方や、血液中のマグネシウム濃度が異常に低い方によく発生します。
偽痛風の症状について
偽痛風の症状としては、急に関節が腫れて強い痛みがあらわれ、高熱が出ることもあります。偽痛風は痛風のように強い痛みはでるものの、痛風の発作ほどはひどくありません。
<偽痛風の症状>
・関節が腫れる
・発熱
・強い痛み
・運動時の痛み
痛みがあらわれることがよくあるのは膝関節であり、肩関節・足関節・手関節にもよく痛みがあらわれます。
偽痛風の治療について
偽痛風の治療は、その痛みを和らげる治療が中心となります。痛みに対しては鎮痛剤を使用し、炎症が強い場合には炎症を抑えることを目的としてステロイド剤を関節内注入することもあります。そのほか、ピロリン酸カルシウム結晶を摘出するために関節内の洗浄をおこなうこともあります。
偽痛風の痛みがあらわれたら?
関節炎発作時には、安静にすることが大切です。発作が治まれば通常の生活に戻ることができます。
関節の病気はさまざま
関節に症状があらわれる病気は偽痛風だけでなく、変形性関節症や関節リウマチといった病気があり、この2つは非常に有名です。変形性関節症は加齢に伴って骨や軟骨が変形し、痛みがあらわれたり、関節のこわばり、機能障害があらわれます。
関節リウマチは、免疫の異常によって関節に炎症が起こり、関節の痛みや腫れがあられます。関節リウマチは慢性的に痛みがあらわれるのに対し、偽痛風は急性の痛みとなっています。
まとめ:偽痛風とは?発熱・運動時痛などの症状や原因について
いかがでしたか?今回の内容としては、
・痛風は尿酸の結晶が関節に沈着することで起こる
・偽痛風は、発作の症状が痛風の発作に似ていることから名づけられた病気である
・偽痛風の原因は、関節にピロリン酸カルシウムという石灰分の血症がたまってしまうこと
・偽痛風の症状としては、関節が腫れる・発熱・強い痛みなどが挙げられる
以上の点が重要なポイントでした。痛風のような痛みがあったとしても、それは偽痛風である可能性もあるということがお分かりいただけたかと思います。関節に痛みがあらわれる病気はさまざまですので、耐え難い痛みがあらわれた際には、診察を受けましょう。