エアロゾル感染とは?飛沫感染とは違うものなのか? medical column
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エアロゾル感染とは?飛沫感染とは違うものなのか?
感染症の感染経路として、飛沫感染・接触感染・空気感染・エアロゾル感染があります。この中で、エアロゾル感染についてはあまり良く知らないという方も多いのではないでしょうか?
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より「エアロゾル感染」をテーマにお届けしていきますので、ぜひご覧ください。

飛沫感染とは?
飛沫感染は、感染者の咳・くしゃみ・会話によって飛散する唾液によって感染することをいいます。飛沫感染における飛沫は、直径が5μm以上の水滴となっており、口から放出されて1~2m程度で地面に落ちます。
空気感染とは?
空気感染とは、空気中に漂っている病原体を吸い込むことで感染することであり、麻しんやみずぼうそう、結核が代表的な感染症です。飛沫が空気中に飛行する間に水分が蒸発することによって飛沫核という微粒子になり、長時間浮遊します。
接触感染とは?
接触感染とは、感染者から排出されたウイルスや細菌を含んだ唾液・分泌物・排泄物などに汚染されたものに触れることで、感染するものです。例として、粘膜への直接的な接触や、手すりやタオルを介しての間接的な接触などが挙げられます。ですので、身近な物の消毒や手洗いが接触感染予防には大切になってきます。
エアロゾル感染とは?
エアロゾルとは空気中に漂う0.001μm〜100μm程度の微細な粒子の総称です。例えば、花粉・砂塵・カビの胞子などがエアロゾルの一種になります。そして、このエアロゾルに含まれる病原体による感染のことをエアロゾル感染といいます。
飛沫感染とエアロゾル感染は違うもの?
エアロゾル感染は明確に定義されているものではありませんが、飛沫感染と空気感染の中間的な概念と思われています。そして、飛沫感染と空気感染を含有している用語となっています。エアロゾル感染は、ウイルスがしばらく空気中に漂って感染するものと考えれば簡単でしょう。
新型コロナウイルスはエアロゾル感染するのか?
2022年11月の段階では、新型コロナウイルスはウイルスを含んだ飛沫、ウイルスを含んだエアロゾルによって感染するとされています。そのほか、感染者の目や鼻などに直接接触することでも感染します。
エアロゾル感染予防対策
エアロゾルは空気中に漂う微粒子であり、密閉された空間や混雑した室内によって感染は拡大しますので、換気が大切です。窓が複数ある場合には2方向の窓を開けることで空気が通ります。また、サーキュレーターを用いたり、外気を取り入れる換気システムといった換気対策で効果が期待できます。
接触感染を防ぐためには?
外に出ると知らぬ間にさまざまな場所に触れており、その手で顔を触ったりしています。接触感染を防ぐためには、なるべく意識的に物に触れることを避けるとともに、建物に入る前には設置されているアルコールで手をしっかり消毒するようにしましょう。また、こまめな手洗いとして、帰宅時や食事の前など石鹸を使って洗いましょう。
飛沫感染を防ぐためには?
飛沫感染を防ぐためには、なるべく人混みは避けることであり、人が集まるようなところではマスクを着用することが大切です。また、電車やエレベーターでは会話を慎むこと、ほかの人と十分な距離をとることも意識しましょう。
まとめ:エアロゾル感染とは?飛沫感染とは違うものなのか?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・エアロゾルとは空気中に漂う0.001μm〜100μm程度の微細な粒子の総称である
・エアロゾルに含まれる病原体による感染のことをエアロゾル感染という
・エアロゾル感染は明確に定義されていないが、飛沫感染と空気感染の中間的な概念である
・エアロゾル感染予防対策として、換気をすること
以上の点が重要なポイントでした。感染症はさまざまな感染経路がありますが、いずれにしても手洗いやうがいといった基本的なことが予防には効果的ですので、帰宅時などで意識的におこないましょう。