インフルエンザの解熱後、知っておくべき点について medical column
- TOP
- インフルエンザの解熱後、知っておくべき点について
インフルエンザの解熱後、知っておくべき点について
インフルエンザの発症後、解熱すれば治った…と思われる方も多いかもしれませんが、実は解熱後であっても注意しなければならないポイントがあります。今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より「インフルエンザの解熱後」をテーマにお届けしていきますので、ぜひご覧ください。

インフルエンザの熱症状について
インフルエンザの熱症状は通常の風邪と比較して重たく、突然38度以上の高熱があらわれます。抗インフルエンザ薬(タミフルやリレンザ等)は、症状が出てから48時間以内の服用が適切なタイミングとされているのですが、これはウイルスの増殖を抑える効果が期待できるためです。ですので、高熱の症状があらわれ、インフルエンザが疑わしき場合は早めに医療機関に受診しましょう。
また、11月から3月がインフルエンザの流行時期になっていますので、この時期に高熱・関節痛・倦怠感などの症状があらわれればインフルエンザの可能性があります。
解熱について
解熱とは、異常に高くなった体温を下げることであり、解熱後は文字通り体温が下がったあとのことをいいます。解熱後〇日は、アデノウイルスやインフルエンザの出席停止期間で設けられていますが、インフルエンザの場合ですと、発症後5日間かつ解熱した後2日を経過するまでとされています。
インフルエンザの出席停止期間における発症について
インフルエンザの出席停止期間として、”発症後5日間”とありますが、何をもって発症とするかというと、発熱のみを発症としてほかの症状は含みません。また、発症日に関しては医師の診断日に関わらず、発熱があった日を発症当日として、その翌日から1日目、2日目とカウントします。
解熱しても注意が必要
さきほどインフルエンザの出席停止期間についてお伝えしましたが、まず発症後5日間出席を停止するのは、解熱剤の使用によって熱だけ下がったとしても、感染力が残ったままである可能性があるためです。また、解熱後も2日程度はウイルスが放出されているため、解熱後2日を経過するまで出席停止期間とされています。
解熱後も安静にすること
先ほど解熱したとしても感染力が残っている可能性がある、解熱後も2日程度はウイルスが放出されるとお伝えしたように、誰かにウイルスをうつしてしまう可能性があるため、解熱後も自宅で安静にしましょう。熱が下がれば治った…と思われる方もいらっしゃいますが、下がった熱がぶり返すこともあります。
また、高熱がでると体力を非常に消耗してしまうという観点からも、失われた体力を回復させるためにしっかり休みましょう。
インフルエンザと異常行動
因果関係はわかっていませんが、抗インフルエンザ薬の服用によって異常行動が起こるという話が一時期ありました。また、服用の有無にかかわらずインフルエンザでは異常行動が報告されています。
ですので、お子さんがインフルエンザにかかった場合には、飛び降りたり急に出てしまわないように、ドアや窓を施錠するなどして対策をおこない事故を防ぐ、という心構えが必要でしょう。
まとめ:インフルエンザの解熱後、知っておくべき点について
いかがでしたか?今回の内容としては、
・インフルエンザは突然38度以上の高熱があらわれる
・インフルエンザの出席停止期間は「発症後5日間かつ解熱した後2日を経過する」とされている
・インフルエンザは、解熱しても感染力が残っている可能性がある
・人に感染させないように、解熱後も安静して過ごすこと
以上の点が重要なポイントでした。解熱後であっても感染力があるという点もそうですが、インフルエンザで高熱が出ると体力も消耗するため、安静に過ごすようにしましょう。