風邪をひいていると予防接種を受けることはできない? medical column
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風邪をひいていると予防接種を受けることはできない?
「風邪気味だが予防接種を受けても問題ないのだろうか…」
「予防接種の日が近づいてきたが高熱が出てしまった…」
予防接種の日程が近づいたものの、体調が優れず予防接種を受けるかどうか迷ってしまう方もいるでしょう。
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋(内科)より「風邪をひいていると予防接種を受けることはできないのか?」をテーマにお届けしていきます。

そもそも予防接種とは?
予防接種とは、感染症の原因となるウイルスや細菌、毒素の力を弱めた(なくした)ものを接種することであり、病原体に対する免疫ができる仕組みを利用しています。予防接種とワクチンは同じ意味として扱われることもありますが、免疫をつけるために投与されるものがワクチンであり、病気にかかりにくくしたり重症化を防ぐために接種することを予防接種といいます。
風邪をひいていると予防接種を受けることはできない?
風邪の症状といえば、のどの痛み・くしゃみ・咳・鼻水・鼻づまり・たん・発熱が挙げられますが、これらの症状がある場合に予防接種は受けられるのでしょうか?結論からして、受ける予防接種、症状の度合いによって接種できるかが異なり、医療機関の判断によります。
基本的に、熱が37.4度以下で鼻水や咳の症状が軽い場合であれば受けられることが多く、注意の上接種します。ただし、接種の前日に37.5度以上の熱があった場合には、延期したほうが良いでしょう。また、接種前の検温で37.5度以上の場合、予防接種は受けられません。
体調の良い時に接種するのが基本
インフルエンザの予防接種など37.4度以下であれば、接種が可能ではあるものの、接種によって発熱することもありますので、体調の良い時に接種するのが基本になります。また、38度以上を超えた熱があった場合は、できれば1週間程度はあけるのが良いです。
予防接種後の熱について
予防接種を受けると副反応として発熱がみられることがあるという事を前項でお伝えしましたが、ワクチンの種類によって発熱のタイミングが異なります。不活化ワクチンの場合には、接種の当日~翌日に発熱が見られる場合があり、生ワクチンの場合には1週間後程で発熱が見られる場合があります。
不活化ワクチンは、病原体から毒性をなくして(不活化)、免疫を作る成分だけを製剤にしたものであり、接種しても体の中で病原体が増えることはありません。対して生ワクチンは生きた病原体が含まれているものの、弱毒化されています。
新型コロナワクチンの集団接種における対応について
集団接種会場で新型コロナワクチンの接種をする場合、接種当日に自宅で自身の体調を確認し、熱がある場合やだるいなどの風邪症状がある場合は、予約をした窓口に連絡してキャンセルすることが基本となっています。集団接種会場にて新型コロナワクチンを接種する場合には、自治体の情報を確認するようにしましょう。
予防接種後の過ごし方について
予防接種を受けた当日は普段通りの生活が可能ですが、激しい運動は避けるようにしましょう。また、接種した当日にお風呂に入ることも可能ですが、接種部位は強くこすらないようにしましょう。予防接種後に、高熱やひどい腫れなどの異変があらわれた場合は医師に相談するようにしましょう。
まとめ:風邪をひいていると予防接種を受けることはできない?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・予防接種は、熱が37.4度以下で鼻水や咳の症状が軽い場合であれば受けられることが多い
・接種前の検温で37.5度以上の場合、予防接種は基本的に受けられない
・38度以上の高熱があった場合には、予防接種までに1週間はあけること
・予防接種の副反応で発熱することもあるため、基本的には体調の良いときに接種するのが基本
以上の点が重要なポイントでした。予防接種の日程が近づき、37.5度以上の熱があった場合には医療機関に連絡をし、キャンセルしましょう。