高トリグリセライド血症とは?トリグリセライドが高い原因は? medical column
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高トリグリセライド血症とは?トリグリセライドが高い原因は?
高トリグリセライド血症を皆さんご存じでしょうか?「はて、高トリグリセライド…?」と初めて耳にされる方もいるかと思いますが、この名称を耳にされたことがなくても実は該当する方も多い身近なものです。
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋より、高トリグリセライド血症をテーマにお届けしていきますので、ぜひご覧ください。
トリグリセライドとは?
今回は高トリグリセライド血症がテーマですが、耳馴染みのないトリグリセライドは、日本語では中性脂肪のことをいいます。中性脂肪であれば耳にされる機会もあると思いますので、言葉を理解すると身近に感じることでしょう。となると、高トリグリセライド血症がどのようなものか分かってきますね。(高トリグリセライド血症については次項より詳しく見ていきます。)
体内で使われなかった脂肪は体に蓄積されていくわけですが、その多くが脂肪の一種である、トリグリセライドとなっています。中性脂肪と聞くとなんだか悪そうなイメージがありますが、実は活動するためには重要なエネルギー源となっています。また、体温を一定に保つためにも役立ちます。
高トリグリセライド血症とは?
高トリグリセライド血症は、文字通り基準値よりも血液中の中性脂肪が多い状態であり、中性脂肪の値が150mg/dl以上になると、それに該当します。
トリグリセライド(中性脂肪)は重要なエネルギー源であるものの、増えすぎてしまうとLDLコレステロールを増やして、HDLコレステロールを減らしてしまいます。また、さまざまな病気のリスクも高めてしまいます。
では、トリグリセライドが高くなると具体的にどうなってしまうのでしょうか?
トリグリセライド(中性脂肪)が高くなるとどうなる?
トリグリセライドが高くなっても自覚症状がすぐにあらわれるものではありませんが、数値が高い状態が続くと、皆さんもイメージできるように肥満につながります。中性脂肪はエネルギー源として利用される一方で、消費エネルギーより摂取エネルギーが上回ると、皮下脂肪や内臓脂肪として貯蔵されていきます。
そして、体脂肪率が高いと糖尿病や高血圧といった生活習慣病を招くことにつながります。また、中性脂肪が多すぎると血管の柔軟性を失い硬くなる動脈硬化を加速させてしまうため、狭心症や心筋梗塞といった重大な病気のリスクも高めます。
トリグリセライド(中性脂肪)が高くなる原因とは?
トリグリセライドが高くなる原因は、シンプルに食べ過ぎや飲み過ぎが挙げられます。中性脂肪と聞くと脂質が影響しているように思えますが、糖質やタンパク質もそのエネルギーとなり、余ったエネルギーは中性脂肪として蓄積されていきます。
食べ過ぎや飲み過ぎ以外ですと、運動不足が挙げられます。運動する機会のない人、特にデスクワークで座りっぱなしの方などは、消費エネルギーが低いためその原因になります。
そのほか、睡眠不足や加齢、精神的ストレスや体質といったものもトリグリセライドが高くなる原因として挙げられます。睡眠不足は万病のもととして知られていますが、睡眠不足が慢性化すると睡眠中に分泌されるホルモンバランスが崩れてしまい、食欲旺盛になります。
ですので、健康診断で中性脂肪の数値が高いと指摘されれば、食事面や運動面をしっかり見直すことが大切であると言えるでしょう。
まとめ:高トリグリセライド血症とは?トリグリセライドが高い原因は?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・トリグリセライドは、日本語では中性脂肪のことをいう
・高トリグリセライド血症は、血液中の中性脂肪が基準値よりも多い状態である
・トリグリセライドが高くなると動脈硬化や生活習慣病を招く
・トリグリセライドが高くなる原因としては食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足が挙げられる
以上の点が重要なポイントでした。馴染みのない高トリグリセライド血症と聞くと、全く自分と関係のないもののように思えるかもしれませんが、トリグリセライドが中性脂肪であることを知ると、ギクッと思われた方もいるかもしれませんね。
中性脂肪の高い方は、食べ過ぎや飲み過ぎに注意し、健康的な生活を意識しましょう。