ペースメーカーを装着する高齢者の日常生活における注意点とは? medical column
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ペースメーカーを装着する高齢者の日常生活における注意点とは?
ペースメーカーは、心臓のリズムを調整するために使用される医療機器です。特に脈拍が遅くなる高齢者にとっては、ペースメーカーの装着が日常生活の質を向上させる重要な手段となります。しかし、ペースメーカーを装着している高齢者は、日常生活において特定の注意点を守る必要があります。
今回は、船橋市にあるつばさ在宅クリニック西船橋より、ペースメーカーを装着する高齢者の、日常生活における注意点をテーマにお届けしていきますので、ぜひご覧ください。
ペースメーカー装着後の生活について
ペースメーカーを装着した後の生活は、基本的には装着前と大きく変わりませんが、いくつかの重要なポイントに気をつける必要があります。まず、ペースメーカーの電池や機器の状態を定期的にチェックすることが重要です。
通常、医師の指示に従い、定期的な検診を受けることで、ペースメーカーが正常に作動しているか確認します。また、ペースメーカーの電池の寿命は大体5~10年程であり、電池残量が少なくなった際には、速やかに医師の指導のもと交換を行うことが大切です。
電磁波への注意
ペースメーカーは電磁波に影響を受ける場合があるため、電磁波を発生させる機器や場所には注意が必要です。例えば、携帯電話や電磁調理器などの家電製品は、ペースメーカーから適切な距離を保つことが推奨されます。携帯電話は反対側の耳で使用し、少なくともペースメーカーから15センチ以上離すことが望ましいです。
空港保安検査とペースメーカー
空港保安検査で金属探知機に反応する場合があるため、通過する際には事前にスタッフにペースメーカー手帳等を提示し、ペースメーカー装着者であることを伝えましょう。
MRI検査とペースメーカー
医療機関で行うMRI検査では、ペースメーカーが対応しているかどうかを事前に確認し、対応していない場合は別の検査方法を選ぶ必要があります。
運動と活動制限
ペースメーカーを装着している高齢者でも、適度な運動は健康維持に役立ちます。ただし、過度な運動や激しい動きは避けるべきであり、特に、上半身に強い負荷がかかる動き(腕立て伏せや鉄棒、球技など)は控えるようにしましょう。
激しい運動は医師に相談し、また、手術後3ヵ月は無理な運動は避けましょう。
外出時の注意点
ペースメーカーを装着した高齢者が外出する際には、いくつかの注意点があります。まず、ペースメーカー装着者であることを示すペースメーカー手帳を常に携帯することが重要です。
万が一、体調が急変した場合や事故に遭遇した場合に、迅速に適切な医療を受けるためです。もし紛失した場合にはすぐ医師に伝えましょう。また、長時間の外出や旅行の際には、近くの医療機関の場所や緊急連絡先を事前に調べておくと安心です。
日常の生活習慣の見直し
ペースメーカーを装着した高齢者にとって、日常の生活習慣の見直しも重要です。まず、規則正しい生活リズムを維持することが大切です。十分な睡眠を取り、バランスの取れた食事を心がけることで、全身の健康を支えることができます。
また、アルコールやカフェインの摂取は控えめにし、喫煙は厳禁です。これらの習慣は心臓に負担をかける可能性があるため注意が必要です。
まとめ:ペースメーカーを装着する高齢者の日常生活における注意点とは?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・ペースメーカーを装着した後の生活は、基本的には装着前と大きく変わらない
・ペースメーカーの電池の寿命は大体5~10年程である
・ペースメーカーを装着する高齢者は、電磁波への配慮や運動面、生活面などに注意すること
以上の点が重要なポイントでした。医師の指導に従った定期的な検診や、電磁波への配慮、適度な運動の実践、外出時の注意、生活習慣の見直しなどが重要です。これらのポイントを押さえることで、ペースメーカーを装着している高齢者が安心して日常生活を送ることができるようになります。